多くの人々が集うテーマパークや大規模イベントの会場には、万が一の事態に備えた救護室が必ず設置されている。ここでは、そんな救護室で働く看護師の仕事内容について触れていきたい。現場の看護師は主に、テーマパークやイベント会場内で体調不良・怪我を負った方への応急処置にあたっている。実際、救護室を訪れる来場者は、楽しみにしていた非日常に水を差され、強い不安や焦りを感じているケースが少なくない。そのため、現場の看護師たちは、迅速な手当てはもちろんのこと、相手の動揺を静めるような寄り添いのコミュニケーションスキルも求められる。
救護室での勤務は、一見するとルーチンワークのように思えるかもしれないが、実は一瞬のアセスメント力が問われる現場でもある。顔色の悪い来場者が、単なる疲労なのか、あるいは重篤な疾患の前触れなのか、限られた情報から瞬時に優先順位を判断しなければならないからだ。緊急時に遭遇すれば、トリアージと同様の対応が求められるため、救急外来さながらの緊張感を伴うだろう。また、こうした現場では他職種とのチームワークも欠かせない。警備担当や運営スタッフと無線で連携し、迅速に現場へ駆けつける連携プレーは、病院とは異なる視点での安全管理を学ぶ絶好の機会となる。
基本的に救護室の求人は、大型連休やイベントシーズンに合わせた単発での募集が多い。よって、ダブルワークを希望する層や、特定の期間に集中して働きたい層から高い人気を集めている。病院のような急変時の対応はほぼないものの、その場での迅速な判断・処置を必要とするため、柔軟性のある切り替えの早い動きをしなければならない。それは、大変な事態もあり得るが、気分転換という視点でみれば、非常に良い体験となるだろう。新たな視点を学び、刺激を受けたい看護師は、ぜひ救護室で自身のスキルを試してみてほしい。